1.モーターシャフトとは?その特徴を解説
モーターシャフトは、モーター内部にある回転軸であり、モーターの回転力を伝達する役割を持っています。モーターシャフトは一般的に金属で作られており、回転時には高い耐久性と強度が求められます。モーターの回転子やコイルと直接接続されており、電気エネルギーを回転力に変換します。例えば、直流モーターの場合、モーターシャフトはブラシとコミュータ(集電子)の間に挟まれ、回転力を伝えます。ここ数年、EVシフトの流れから自動車の駆動部としてモーターが改めて注目を集めています。本ページでは、一般的なモーターシャフトの種類(用途別)についてお伝えいたします。
1.ポンプ用モーターシャフト
ポンプの駆動部を担う電動ポンプのモーターシャフトです。ポンプの駆動を担うため高速回転をすることから円振れ精度・真円度などが求められます。
2.トラクションモーターシャフト
昨今、話題となっているEVの駆動部を担うトラクションモータシステム(E-Axle)の軸部パーツとなる部品です。モーターの回転軸となるので円振れ精度・真円度などは細かな指定がされます。
2.当社が手掛けるモーターシャフト加工
当社では、モーターシャフトの加工を数多く手掛けており、一般的に求められるモーターシャフトの加工における工程を一貫して請け負うことが可能です。当社の主な加工工程については下記で解説をしています。主な工程としては下記の通りです。
<主な加工方法>
- 旋盤加工
- マシニング・フライス加工
- 研削加工
- 転造盤・ねじ加工
- 熱処理
3.モーターシャフトに求められる形状
モーターシャフトの性能は、回転速度、回転方向、トルク伝達能力などに影響を与えます。また、モーターシャフトの設計や材料の選択は、使用するモーターの種類や用途によって異なります。例えば、大型の産業用モーターでは、厚みのあるシャフトと高品質の軸受けが使用されることがあります。
以下に一般的なモーターシャフトの加工形状の一例を挙げます。
- 端面形状:シャフトの両端に特定の形状が加工される場合があります。例えば、軸受けを取り付けるための平らなエンド形状や、歯車やポリベルトプーリーを取り付けるための溝状の形状などです。
- ネジ穴:シャフトにネジ穴が加工された場合もあります。これにより、他の部品やアクセサリーをシャフトに固定することができます。
- キー溝:シャフトにキー溝が加工された場合もあります。キー溝は、シャフトと他の部品(たとえば歯車やポリベルトプーリー)を正確に位置合わせするために使用されます。
これらは一般的な加工形状の一部であり、モーターシャフトは様々な形状や仕様があり、同軸度(振れ精度)を高精度で確保する必要があります。
4.対応可能な材質とロット
対応可能なモーターシャフト
- 加工可能なサイズ:Φ=10mm ~ 100mm、L寸=100mm ~ 300mm
- 対応可能な材質:炭素鋼(S43,S45C等)、クロムモリブデン鋼(SCM等)、ステンレス、他材質にも対応可
対応加工な加工内容
- 旋盤・マシニング・研削
- 高周波焼入・歯切・スプライン転造・ねじ転造・セレーション転造等
5.モーターシャフトの加工実績紹介
こちらは、自動車用部品のモーターシャフトです。サイズはL92×φ15×φ20で材質はS45Cのバー材を使用しております。材料切断後、ネジ側軸旋削、スプライン側軸旋削、スプライン転造、高周波焼入れ・焼戻し、ネジ転造、ネジ側外径研削、スプライン側外径研削、仕上げ研削を行い、完成となります。